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NEW Arrival

PULP.1

村上慧

発行年: 2020
著 者: 村上慧
仕 様: 15cm×21cm、87頁
家をせおって歩く直前に綴った日々の記録集。

「定住とか鬱とか自殺とか暇とか、そういう言葉をかすめていく例のアレ。仕事して、家賃を稼いで、光熱費を稼いで、仕事場への交通費と保険料を稼いで、残りをわずかな享楽のために使って、日々の営みをこなしていくこのありかた。この「アレ」。ひとつのヴァージョンにすぎないかもしれないのに、いま猛威をふるっているアレ。これを超えていけますように。岩手の仮設住宅で泣きながら話をしていたあの人の。大変な思いをしつつ、いつも笑顔を見せているあの人の、服従、畏怖、憧れを独占しているアレを。僕にそれができますように。」('13年12月21日の日記より)

村上慧(MURAKAMI Satoshi)
1988年生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒。2011年友人と浅草にて「空鼠」を立ち上げ、「吉原芸術大サービス」などを企画。2014年から自作した発泡スチロール製の家で移動生活を行う「移住を生活する」を開始。2016年「瀬戸内国際芸術祭」「岡本太郎現代芸術賞展」、2017年「OpenArt Biennale」(Örebro)、「風を待たずにー村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」(熊本市現代美術館)、 2018年 「집의 동사형(家の動詞形)展」(釜山現代美術館)、「変容する家」(東アジア文化都市金沢)、2019年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08/社会を解剖する」(高松市美術館)などに参加。著書に『家をせおって歩く』(福音館書店/ 2016年)、『家をせおって歩いた』 (夕書房/ 2017年)がある。第67回産経児童出版文化賞産経新聞社賞受賞。