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Tagged: 宇平剛史の装幀:呼吸する書物|Breathing Books

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Skin (Folio Edition)

宇平剛史

発行年: 2019
頁 数: 16枚のイメージ、2つのエッセイ
仕 様: 202×310mm、スリーブケース
装 幀: 宇平剛史
アーティスト、宇平剛史の初の作品集『Skin』。何人かの被写体の、多様な肌理 (きめ) とテクスチャーを持った肌が、白黒の繊細な階調によって表現されている。少し湿度を含んだような、やわらかい質感の紙が用いられ、細部に目を凝らすと、印刷特有の網点ではなく、細胞のような粒子だけが存在している。紙の毛羽立ち具合や、光の反射具合も、まるで本当の肌かと錯覚する程の風合いである。
 
本作『Skin』は、宇平が自分自身に向き合い、自分の由来や存在のあり方を問う試みの一つである。それを象徴するかのように、表紙を含むいくつかのイメージは彼自身の肌でもある。宇平にとって身体とは、神殿のような未知の存在であり、自然の一部として畏敬を伴って認識されている。自分を知ることは、同時に、自分より大きな存在について体得することを意味する。宇平はその過程で、拡張された自己として他者の肌をも見つめ、人間あるいは世界の内奥に潜む本質へと向かっていく。
 
秋山知宏 (Tomohiro Akiyama) によるテキスト『内在する宇宙 (AnIntrinsic Kosmos)』を収録。この作品集は、2018年に上梓された『Skin』を一度解体し、再構築するかたちで制作された。
 
>>プリント付き特装版『Skin (Special Edition)』