発行年: |
2010.4 |
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発行元: |
表象文化論学会 |
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発売元: |
月曜社 |
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サイズ: |
A5判 |
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仕 様: |
並製、272頁 |
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言 語: |
日本語 |
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その他: |
版元品切
*経年劣化により本の表紙、小口にダメージがあります。お一人様のご購入は1点のみとさせて頂きます | |
パフォーマンスの多様体──エンボディメントの思想
パフォーマンスという不確かな営みは、みずからを成り立たせる諸系譜のあいだ、そして隣接するほかの諸芸術のあいだでたえず異化しつつ、いわば多様体として存立してきたと言えるだろう。本特集では、パフォーマンスのそうした横断性に、いまあらためて、さまざまな角度から光を当て、乱反射を起こそうとするものである──ピナ・バウシュが解放した身体のポテンシャル、京舞のもつ錯綜した歴史性、パフォーマンスと造形芸術の相関……。多感性的(マルチセンサリー)な営みの襞に、表象文化論のしなやかな眼差しが注がれる。
目次
◆【巻頭言】
「懐疑と礼節」松浦寿輝
◆【特集】
パフォーマンスの多様体──エンボディメントの思想
内野儀「イントロダクション」
共同討議「ピナ・バウシュ追悼・身体技法の継承と制度化──古典演劇からコンテンポラリー・ダンスまで」浅田彰+岡崎乾二郎+渡邊守章
インタビュー「実験と探究──ダニー・ユンに聞く」聞き手=内野儀
インタビュー「京舞井上流の伝統と現在 井上八千代」聞き手=森山直人
横山太郎「身体の近代──三世井上八千代と観世元滋」
熊谷謙介「パフォーマンスという危機?──2005年アヴィニョン・フェスティヴァルとフランス」
中井悠「失われた情報──時間、フレーム、パフォーマンス、実験的行為(1948-92)」
マイケル・カービィ「新しい演劇」訳=木村覚
◆小特集ドゥルーズの逆説的保守主義
國分功一郎「欲望と権力──ドゥルーズの「逆説的保守主義」を巡って」
小泉義之「思考も身体もままならぬとき──ドゥルーズ『シネマ』から」
共同討議「ドゥルーズの逆説的保守主義」國分功一郎+佐藤嘉幸+千葉雅也
◆投稿論文
宮本明子「『早春』と里見?──「『早春』修正入台本」上の加筆修正をめぐって」
対馬美千子「表象の限界にあらわれる人間──ベケットと言語経験のもたらす苦痛」
岩間優希「メディアとしての焼身──1963年、ティク・クァン・ドックの事件をめぐって」
◆書評+ブックガイド
堀潤之「来るべき時代の映像論──北野圭介『映像論序説──〈デジタル/アナログ〉を超えて』」
千葉雅也「エチカですらなく──中島隆博『荘子――鶏となって時を告げよ』」
星野太「美的‐政治的判断力のリミット──宮崎裕助『判断と崇高──カント美学のポリティクス』」