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Tagged: 菅木志雄

Exhibition Catalogue

集められた〈中間〉

菅木志雄

発行年: 2021.7
発行元: 小山登美夫ギャラリー
サイズ: A4変形
仕 様: ドイツ装 /104頁
言 語: 日、英
2021年、小山登美夫ギャラリーとスパイラルガーデンにて同時開催された『菅 木志雄 集められた〈中間〉』の展覧会カタログ。

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モノは、だいたいにおいて、ヒトに無関係な時間を在りつづけている。それはヒトには簡単に理解できないような集積である。たとえ時間をかけたとしても〈在ることのプロセス〉を感知することはむずかしいと思われる。時間の長さも、その在り方もである。わからないながら、ヒトは、アートの名目で、無造作にモノを扱おうとする。それは、ヒトが創造するには、それを表わすためのモノが必要だと思っているからである。注意しなければならないのは、モノは根源的にアートに使用されるためにあるのではないということである。
〈存在するものである〉という意味では、モノも作品も同じかもしれないが、多くの場合モノの始原的な存在性というものは、だいたいにおいて制作の過程で失われてしまう。それは、本来モノが保有しているべき原質のようなものがなくなるということである。そうなれば、本質的にモノはモノでなくなり、カタチはあれど本来あるべき存在性は失われる。
作品(モノ)はつねに途中のモノによって、できているのである。
「集められた〈中間〉」菅木志雄

――小山登美夫ギャラリーHPより掲載