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Tagged: ori.studio

Photograph

Marc Nagtzaam and Ikuhisa Sawada OTHERS

マーク・ナグツァーム+澤田育久

Price:

4,275円(税込)

発行年: 2023.08
発行元: ori.studio
サイズ: 220x297x7mm
言 語: 英語
デザイン: ori.studio
"OTHERS"は、日本の写真家、澤田育久(Ikuhisa Sawada)とオランダのアーティスト、マーク・ナクツァム(Marc Nagtzaam)の共同プロジェクトです。このプロジェクトは、長い距離の両極から始まり、二人のアーティストの軌道が、平行線に従ってお互いに向かって進む一連の経路のように、共有と分離の両方を兼ね備えた終わりを目指して、完全には交わることなく進みます。このプロジェクトの最初の記録集であるこの本は、東京での展覧会に向けて制作された一連の画像とスケッチを通じて、アートワークによる「コミュニケーション」の行為の記録として、二人の作品がお互いの引力の影響下に入るにつれて変化し適応する様子が描かれています。
この本は表裏が異なる質感のペーパーを使用し、元の状態では完全に平らで、綴じられていないオブジェクトです。二人のアーティストの作品はあえて同じ面で見せることなく、それぞれ反対面に配置されています。このオブジェクトを半分に折ると、アーティストの軌道を刺し貫き、彼らを絡め取るような関係が現れますが、本が未綴じのままであるため、テクスチャと構造の違いを保ちつつ独立性を保持します。さらに、この折り曲げられたオブジェクトを裏返すことで、時系列と関係が逆転し、プロジェクトの対称的な性質が理解できるようになり、一つの道の結論に達するもう一つの始まりに導かれ、類似性と相違点、近接によるお互いへの影響や反応を通した有機的な変化と独創的な適応を示します。 もし今を記録として写真に撮る場合、過去と未来の形は「他者」として見ることができる。ある特定の時間と時間の間に存在する隙間時間/過渡部分にあたるものも「他者」に属されるだろう。ただ単に時間の角度から目の前の景色を観察する場合、空間に存在する物事は「他者」として見られる。要するに時間を横軸に観察する場合、縦軸の空間は「他者」にあたるわけだ。
OTHERS : 三者は2021年にori.studioからリリースされた『c-site.3 : 他者の言語』にて協働し、それを起点に今回のプロジェクトが構想されました。 プロジェクトは三つの地域で行われる展覧会と、プロジェクト全体を本の形式で再現したアートブックで構成されます。展覧会は2023年6月に東京(The White)、同9月にアントワープ(FRED & FERRY)、2024年に北京(日程と会場は調整中)で開催し、全ての展覧会が終了後にプロジェクトの経過とインスタレーション、それぞれの作家の作品をを収録したアートブックがリリースされます。 本展のテーマは、作品を通じたコミュニケーションと、それに伴う作品の拡張です。各々の展覧会は、最初にそれぞれの都市を拠点とする作家に他方の作家が作品を送り、受け取った作家はそれを解釈して会場構成を提案します。その後、そのプランを全員で共有し、作品の追加や会場の更新など各々の反応を取り込みながらインタラクティブに展示空間を組み立ててゆきます。各々の解釈によってもたらされる誤解や齟齬など、他者との間に生まれる予期されない要素も積極的に取り入れることで、作品に他者が侵入し、それをきっかけに作者の意図を超えて作品が有機的に変成されてゆくことを期待しています。